金魚警報 - 2011年11月
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今村金一郎の入団を祝して―「アゲイン!!」2巻感想

表紙デザインから「モテキ」読者を誘導しようという意図を感じたり感じなかったりな感じの「アゲイン!!」2巻です。
やっぱりこの作品好き過ぎる。

アゲイン!!(2) (KCデラックス)アゲイン!!(2) (KCデラックス)
(2011/11/17)
久保 ミツロウ

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応援団存続に奔走する金一郎、集うかつての団員、来たる合同練習・・・とまぁ熱い展開です。
元団員やチア部と団長との不和をちょっと歪んだアプローチで、ときにお得意の(?)逆ギレを炸裂させつつも着実に応援団を前進させる金一郎。困難を抱えつつも少しづつ応援団が再興されていく様がすごく心地良いです。金一郎の高校生活アゲインというよりは応援団アゲインの趣が強い気がしました。作者的には「3.3.7ビョーシ!!」アゲイン・・・?
シンプルなタイトルに様々な思いが込められてるような気がします。

金一郎の場合、逆ギレと言ってもまぁそりゃ怒りたくもなるよねって場面が多くて、体を張って読者の思いを代弁してくれてるかのような清々しさがありますね。さながら失った3年分のエネルギーを応援団にぶつけてるような。
すべては「応援団のパフォーマンスをもう一度見たい」という純粋な動機があってこそ・・・!
清々しいけど熱いんです。搭載したネガティブエンジンを正の方向へぶっ放してどこまでも前向きに進んで欲しい。
まさしく応援したくなる主人公ですな。

この作品の登場人物がみんな個性的で愛らしくて見てて楽しいです。宇佐美団長が時々見せる弱さにぐっとくる。金一郎を怒鳴る団長が「男らしくしろ」といった旨の発言をよくしてますけど、団長自身が周囲から言われ続けてきた「女なのに」の裏返しなんですね。

そういえば金一郎を叱咤する藤枝さんも「あんた男でしょ!?」なんて言ってたし、スガ先輩なんて分かりやすく女性蔑視な発言をしてたし、この巻の話じゃないけど“オンナ”の一面を見せる団長に金一郎が呆れる場面もあったりして、ジェンダー的な要素が作品全体に現れてるのが面白いなぁと思いました。これも応援団復活の壁となる要素の一つになってるんじゃないでしょうか。こういうのをさらっと描けるのが女性作家ならではな感じがしますね。
色恋沙汰に発展しそうにない人間関係もまた、一つのものに打ち込む部活モノの側面を補強してると思います。
応援団と関係無い所で繰り広げられる藤枝さんの報われない?恋は貴重。

「入団おめでとう」
これまで散々衝突してきた団長から送られる力強いエール。これまで応援団のために奔走してきた金一郎が応援団の和に迎え入れられた瞬間。目指してたものと違っていても、これはこれで努力の結果なんですね。
彼の行動は間違ってなかったんだなって証明された瞬間。
感情移入しまくりの私も心から言いたい、おめでとうと!

団員集めに奔走し、合同練習を乗り切り、応援団に迎えられるという2巻の展開は空回りの連続でありつつも全体でみると少しづつ前進していて、読んでいて非常に元気がもらえたような気がしました。

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